Kさん

去年の暮にお尋ねしたKさんご夫妻のこと。人との縁のありがたさや不思議を改めて感じることが多くなった近頃、書いておきたいと思います。

夫が独身時代に初めて海外赴任した時、大変お世話になったKさんというご家族があります。Kさんも奥様、お子さん3人を連れての駐在中でした。会社は違いましたが、同じグループ会社ということもあり、現地の駐在チームのトップとして頼もしいリーダーだったそうです。当時、3人のお子さんたちは小学生と幼稚園でした。慣れない海外生活の中、時々食事に呼んでいただいたり、スキーや旅行に連れて行っていただいたり、夫はお子さんたちの"ちょっとひねたお兄さん"役として、受け入れていただいていたそうです。

Kさんと夫は同じ申年。ひとまわり上のKさんはバリバリの理系の技術者として、自動車業界を引っ張って来られた方ですが、いつお会いしても、どこかにいたずらっ子のような可愛らしさを感じさせる方です。面白い事があると隠せないタイプ(笑)。そのお人柄で、定年後もあちこちから要請があり、長くお仕事をなさっていました。87歳の今は、奥様をサポートなさり、買い物、お料理、お掃除、おうちの中のプチリフォーム、草花の手入れ…と、相変わらず、大活躍中です。そう、じっとしていられないタイプです。そして、とても愛妻家です。

そしてマダムK。私はマダムKが大好きです。とても聡明で落ち着いた中に、お茶目なところや、「六甲おろし」を歌いながら阪神タイガースを鼓舞する一面もあわせ持った素敵な方です。お料理、手芸もプロの様。若い頃は沢山のレシピを教えていただきました。手足の筋力が弱られた今でも、編み物を手に、毎日何かしら編み続けていらっしゃるのは素晴らしいと思います。

いつも何かしら動き続けている。何にでも興味津々。明るい空気で人を包む。新しいことにワクワクする心を持っている。笑いを忘れない。人を巻き込む。じっくりと話せる。

どこを切り取っても大好きなKさんご夫妻。結婚したばかりの私達にとって、すぐ側に素敵な先輩がいてくださったことは、本当に嬉しくありがたいことでした。主人との出会いからは47年、私もお会い出来てから44年の歳月が経っています。今も変わらず、ずっとお会いし続けていたいお二人なのです。

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