祈る

父の愛

横田滋さんが亡くなりました。

自分でも思いもかけないほどの強いショックを受けています。

40年以上もの間、めぐみさんと会えることを信じて、奥様の早紀江さん、息子さん達と活動を続けて来られたのに。ついにめぐみさんに会えないまま、生涯を閉じられた滋さんの無念さ、悔しさを思い、胸がつまります。

その穏やかな物言い、優しい声で切々と訴えられる姿は、テレビのニュースでしか知り得ていない私の記憶にも深く強く残っています。

めぐみさんのものではない「遺骨」が届いた時の、滋さんの憤りと涙は忘れることができません。国交のない北朝鮮との政府との交渉のもどかしさ。何も動かないことへの怒り。

しっかり者の早紀江さんとの名コンビで、世界に訴えて続けてこられた滋さん。ここ数年は早紀江さんだけがメディアに出られていて、気にかかっていました。

昨夜からトップニュースで訃報が伝えられましたが、冷静であるはずのアナウンサーまで、いたたまれない気持ちでいることがどのニュースからも伝わってきました。国、思想、年代を超えて、たくさんの人の気持ちが、滋さん、早紀江さんと共にあることをあらためて強く感じました。

「めぐみちゃんに会いたい」というただ一つの願いはかなわなかったけれど、決してあきらめず、信じて行動し続けた横田滋さん。

その人の使命ということを思う時、かなわないまでも、どう生きたかで人生が決まると言います。

横田滋さんの尊い人生を思い、涙がとまりません。心からご冥福を祈ります。

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